日本といえば侍をイメージされる方も多いのではないでしょうか。独特な髪形をしていて、刀を持っている姿は、マンガやアニメにもたくさん描かれています。
侍は、アニメの世界だけではなく、昔の日本に実際に存在していました。彼らはいつの時代にどんなことをしていたのかについて今回は紹介します。侍と同じように、戦いを生業としていた「武士」や「忍者」についても解説します。
侍とは?
「侍」は1800年代後半に一般人の刀の持ち歩きが禁止されるまで、日本各地にいました。袴という日本の伝統衣装を身にまとい、まげという独特の髪形をし、刀を持ちあるくスタイルが一般的です。
日本人の中でもあまり知られていませんが、実は「侍」はもともと戦士ではありませんでした。「侍」は「見守る」という意味の言葉が語源で、貴人たちに仕える仕事をしている人達全般のこと指していました。
時代とともに「侍」の意味が変化し、諸説ありますが1500年代後半ごろには現代のような刀を持ち歩いて戦う人を侍とするようになったと言われています。
武士とは?侍との違い
武士も侍と同じような格好をした男性の戦士のことです。では、「侍」と「武士」は何が違うのでしょうか。
「武士」という言葉はもともと「戦いを本職としている人全般」を指す言葉です。侍のように貴人に仕えているかは関係なく、刀を持ち歩き戦いと生業としている者が武士です。
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武士の始まりは743年頃まで遡ります。この年に施行された法律で、新しく開墾した土地は自分の持ち物にしてよいというものがありました。開拓した土地が奪われないように武装してできたのが「武士団」という自警団で、それに所属していた人たちを「武士」と呼びました。
武士が大切にしていた武士道とは?
侍を含む多くの武士が「武士道」という独特の倫理観を大切にしていました。日本の武士が今でも注目される理由のひとつはこの武士道にあります。
武士道とは「武士はどういう人間であるべきか」を示す道徳律のことです。武士道の基本的な思想としては、打算をせず正義を貫く「義(ぎ)」や、嘘をつかず約束を守る「誠(せい)」などがあります。相手を欺いて勝つことなど卑怯なことははすべきでないとされていました。
このような武士道の精神に反している者は、どれだけ強くても武士とはみなされない風潮がありました。武士として認められるためには、武士道にあるような高い人間性と強さを兼ね備えている必要がありました。
スパイ活動のスペシャリスト?忍者とは?
侍や武士と同じように、日本特有の戦士として知られているのが「忍者」です。忍者は、忍術という特別な戦闘技術を使ってスパイ活動などを行っていた者のことです。武将などに仕え、相手に嘘の情報を流して混乱させたり、秘密裏に物を盗んできたりするなど、様々な活動をしていました。
スパイ活動をしている忍者は、手の内を知られてはいけないため、その実態について書き残した書は少なく、忍者の正体や忍術については今もわからないことが多くあります。
まとめ
「武士」は、刀を持って戦うことを生業としていた人々全般のことです。「侍」は、厳密に言うと貴人に仕えるような高い地位にある武士に使われる言葉です。
一方、忍者は今でも知られていないことも多くあります。呪術や心理学、天文学などを含む様々なものを駆使して活躍していたと言われています。
侍や武士、忍者については、マンガや小説など様々なものに描かれています。脚色されてしまっている部分もありますが、彼らについて気軽に知ることができるので、読んでみてはいかがでしょうか。
【参考リンク】
歴史・文化 – Japaaan ~ 「侍(さむらい)」と「武士」ってどう違うの?それぞれの語源から違いについて紹介
殺陣教室・東京のスクール ~ 侍とは
日本忍者協議会 ~ 忍者とは!?
nippon.com ~ 忍者のリアルに迫る
和樂web 日本文化の入り口マガジン ~ 忍者は一体何者なのか?伊賀や甲賀で忍術が磨かれた理由とは?忍びの謎に迫る!
伊賀流忍者博物館 ~ 忍術、忍者とは
忍者の里 伊賀市公式観光案内 ~ 忍者とは何か
ホームメイト・リサーチ 刀剣ワールド 城 ~ 忍者とは
こころの探検 ~ 武士道精神に学ぶ7つの徳